オーストラリアは子育て支援がしっかりしていて補助金制度に加えて、いろんな支援をうけることができるのでシングルペアレントにとっては暮らしやすい国といえます。
これからシングルペアレントとして生きていくという選択肢を考えているのであれば、どんなサポートが受けられるのか、支援金など経済的なサポートも受けられるのか知っておきたいですね。
オートラリアではセンターリンクという政府の社会保険給付制度を運営している機関から受けられる補助金や給付金制度などについて紹介します。
オーストラリアで日本人がシングルペアレントになる
日本人がオーストラリア人と国際結婚をしてオーストラリアに移住した場合パーマネント・レジデント(永住者)となります。
オーストラリアの永住権を持っている場合、政府の補助金などに関しては市民権をもつシチズンとほぼ同じ扱いになるためさまざまなサービスの恩恵を授かることができます。
オーストラリア人のパートナーと離婚することになっても、永住権を失うことはないのでシングルペアレントに対して政府が提供している補助金やサービスを受けることができるのです。
日本に帰国せず、オーストラリアの住みやすい環境や生活を続けたい場合はこういったサービスを知っていると安心ですね。
シングルペアレントになるということには、さまざまな不安があると思います。
- お金の心配
- 親子関係
- こどもの精神的影響
- 世間体
などなど。
もし離婚してシングルになった場合に受けられるサポートにはどんなものがあるのか知っておくと安心です。
片親の多い環境と幅広いサポート
オーストラリアでは、離婚は個人の権利として受け入れられているため、両親が別居をしている子供は大変多いのです。
そのため、離婚をして片親になっても、学校では同じ境遇の友達がたくさんいるため、疎外感を感じることはありません。
もちろん、多くの場合、親が別居をしているため、子供たちは両親の家をいったりきたりしなければならないので、精神的サポートが必要になります。
そういうケースに対応するため、学校にはカウンセラーがいて、親だけではなく子供自身も相談にのってもらうことができます。
離婚をする当事者へのサポートサービスも多く、名前を名乗らずにできる電話でのカウンセリングや、かかりつけの担当医(GP:ジーピー)に相談し、カウンセラーサービスを紹介してもらうなど、精神的なサポートは、風邪をひいたら薬をもらいにいく、といった感覚で気軽にできるようになっています。
海外で暮らしていて、家族が近くにいない場合は本当にありがたい環境です。
センターリンクの補助金制度(生活保護/養育費)
オーストラリアで生活保護などの補助金を受けるには、オーストラリア人であるか、またはオーストラリアの居住権(Permanent Residence Visa)を持っていなければなりません。
離婚をしても、永住権は失わないため政府の社会保険給付制度を利用してセンターリンクから生活保護などの補助金を受け取ることができます。
センターリンク公式サイト Centrelink

生活保護
生活保護費は基本的に収入と資産によって金額がかわりますが、パートナーがいる場合と、シングルの場合でもかわります。
シングルペアレントの場合はペアレンティング・ペイメント・シングル(子供が8歳まで)が受給できます。
以下の表は子供の人数に対して、2週間の収入がいくらまでなら受給できるかがわかります。収入によって受給額が調整されます。
(センターリンク公式サイト Who can get it)

こどもが1人の場合は2週間の収入の上限が$194.60
こどもが2人の場合は2週間の収入の上限が$219.20
こどもが3人の場合は2週間の収入の上限が$243.80
こどもが3人以上の場合は2週間の収入の上限が$243.80+子供1人増えるごとに$24.60
以下の表ではシングルペアレントが2週間に受給できる最高額がわかります。
( センターリンク公式サイト How much you can get)

シングルの場合、2週間の最高支払い額が$850.20
パートナーがいる場合、2週間の最高支払い額が$565.40
パートナーと病気などで別居している場合 、2週間の最高支払い額が$667.50
他にも賃貸費の補助(Rent Assistance)や保育所費用の補助(Child Care Subsidy)などもあります。
これらの補助金は収入や資産、こどもの年齢、人数などにより変わります。
さらにファミリー・タックス・ベネフィットAはシングルかどうかにかかわらず、子供がいる場合に支給される補助金で収入によって調整されます。 ファミリー・タックス・ベネフィットBはシングルペアレントに支給され子供の年齢や収入によって調整されます。最高支給額は2週間$248.78です(2021年現在)
ファミリー・タックス・ベネフィットBはシングルペアレントに支給され子供の年齢や収入によって調整されます。最高支給額は2週間$162.54です(2021年現在)
このように、永住権がある場合様々な補助金を受けることができるのでセンターリンクのサービスへの登録は必須です。
MyGovというシステムを通してセンターリンクやメディケア、タックスなどさまざまな政府のサービスに登録することができます。
こどもの養育費
子供がいて離婚した場合で、元パートナーの収入が自分の収入を上回る場合には元パートナーから養育費を受け取ることは、「子供の権利」とみなされているので、当然のこととして請求することができます。
養育費(Child Support Payment)は親同士が同意をして決めることもできますが、同意が難しい場合やコミュニケーションすらままならない場合は、チャイルド・サポートという政府の機関に連絡をとれば養育費を相手方に請求をしてくれるサービスもあるので直接のやり取りをせず、養育費を受け取ることもできるのです。
チャイルド・サポート公式サイト Child Support
まとめ
シングルペアレントになるという選択肢を選ぶことは容易なことではありません。
でも、もしもその選択をした場合は、オーストラリアの充実したサポートをしっかりと理解しておくと安心です。
同じ境遇の人や、相談できる場所もあります。決して幸せな人生という選択肢をあきらめないでください。
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